屈折路に面する宅地の評価

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屈折路に面する宅地の間口距離

(1)内接する場合と外接する場合

 国税庁質疑応答事例「屈折路に面する宅地の間口距離の求め方」によると、「屈折路に面する不整形地の間口距離は、その不整形地に係る想定整形地の間口に相当する距離と、屈折路に実際に面している距離とのいずれか短い距離」とされています。ここでは、内接地(A)と外接地(B)両方の例が示されています(図は国税庁HPのものを筆者が加工)。

           a<b+c                  a>b+c         

屈折路に面する宅地の想定整形地

(1)外接

 屈折路に面する不整形地に係る想定整形地について、国税庁HPは「いずれかの路線からの垂線によって又は路線に接する両端を結ぶ直線によって、評価しようとする宅地の全域を囲むく形(長方形)又は正方形のうち最も面積の小さいものを想定整形地とします。次の場合には、AからCまでのく形のうち最も面積の小さいもの、すなわちAが想定整形地となります」としています(図は国税庁HPのものを筆者が加工)。

  両端を結ぶ直線
  この想定整形地が最小
    左辺との平行線     右辺との平行線    

(2)内接

 国税庁は、上のように外接地を例示してくれていますが、内接地の場合はどのようになるでしょうか。説明文に沿って作図してみました。

    両端を結ぶ直線
    ※この想定整形地が最小
左辺との平行線     右辺との平行線    

屈折路に2以上の路線価が付されている場合

 屈折路に面する宅地に2以上の路線価が付されている場合、一瞬「あれ、どうしよう」と思うかもしれません。この点については、他の公表資料が確認できないため、国税庁質疑応答事例「正面路線に2以上の路線価が付されている場合の宅地の評価」に基づき、接面距離による加重計算によって一つの路線価を求め、これによって評価すると考えられます(図は国税庁HPのものを筆者が加工)。

         いずれも路線価=(70,000×bm+80,000×cm)/(bm+cm)

参考:国税庁質疑応答事例「正面路線に2以上の路線価が付されている場合の宅地の評価」より加工・抜粋

図のように一の路線に2以上の路線価が付されている場合には、それぞれの路線価に接する距離により加重平均して正面路線価 を計算し、その正面路線価を基に画地調整等を行い評価します。

(計算例)路線価の加重平均 (700,000円×15メートル+790,000円×5メートル)÷(15メートル+5メートル)=722,500円(正面路線価)

直角に近い屈折路に接する宅地の評価

(1)角地って何度まで?

 接面路線が直線でない場合、交差角何度までが「角地・準角地(以下「角地等」)」として、何度以上が「屈折路に面する宅地」として評価されることになるのでしょうか。この点について、国税庁からの公の情報は確認できません。実務上は、建蔽率緩和が認められる角度をもって角地等と判定することもあります。角地等による増額加算が必要となる根拠を、その効用の増加に求めるとするならば、それなりに筋が通った基準ではないでしょうか。なお、建蔽率緩和の交差角は自治体によって異なり、120度、135度、150度などがあるようで、もしこの判断基準を採用するならば、評価に先んじて対象地に適用される緩和規定を把握しておくことが必要です。

(2)直角に近い屈折路に外接する宅地

 直角に近い屈折路に内接する宅地について、書籍等では路線の外角頂点と土地の対角とを結んだ線で土地を分け、それぞれの土地を評価(不整形地補正は行わない)したうえで合計する方法が紹介されることもあります(左)。もっとも、直角に近い屈折路も屈折路の一形態なので、上で示す方法で粛々と評価をする考えもあるでしょう(右)。

       対角線で分ける方法     質疑応答事例を当てはめる方法
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